住宅の外皮性能の計算方法は?3つの計算方法を省エネ判定員が紹介

様々な手続きに必要不可欠な外皮性能の計算

住宅の外皮性能は、計算により求めることができます。

その用途は様々です。

  • 住宅設計性能評価
  • フラット35S
  • 長期優良住宅
  • 低炭素建築物
  • BELS(ZEHの証明書)

 

そんな外皮性能の計算方法は、このようになっています。

外皮平均熱貫流率 UA値外皮平均熱貫流率UA値

平均日射熱取得率 ηAC値・ηAH値

平均日射熱取得率ηAC値・ηAH値

出典:国立研究開発法人 建築研究所「平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版」※第二節 外皮性能

難しい計算式で成り立つ外皮性能も、
EXCELシート等を用いて簡単に実行することができます。
この記事を読むことで、3種類存在する外皮計算の計算方法と、
それぞれの特徴を知ることができます。
皆さんにオススメの計算方法も併せて紹介しますので、
是非最後までご覧ください。
「外皮」について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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外皮とは

住宅の外皮性能を計算する3つの方法

住宅の外皮性能を計算する様々は多くあります。

その中でも、外皮性能を数値により評価できる方法は、3つあります。

それぞれの特徴を簡単にまとめると、以下の表のとおりとなります。

計算方法 概要 特徴
計算プログラムを使用した詳細計算 計算に必要な情報をEXCELシートに入力し、それをWEB上のプログラムに読み込ませることで外皮性能が計算できる方法 ・計算結果が正確

・シートの入力が面倒

・オススメ度:☆☆☆

EXCELシートを使用した詳細計算 EXCELのシートに入力した必要事項を元に、外皮性能をEXCELの中で計算する方法 ・計算結果が正確

・入力項目が比較的分かりやすい

・別途で熱貫流率の計算が必要

・オススメ度:★★★

計算プログラムを使用した簡易計算 WEB上のプログラムで入力する最低限必要な情報から、外皮性能を計算する方法 ・計算結果は大まかとなる

・入力事項が少ない

・手続きに使用可能か確認が必要

・オススメ度:★☆☆

それぞれの詳しい特徴について、1つ1つご説明いたします。

WEBプログラムを活用した詳細計算(オススメ度:☆☆☆)

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出典:住宅・住戸の外皮性能の計算プログラム

住宅・住戸の外皮性能の計算プログラム (lowenergy.jp)

WEB上にあるプログラムを活用した計算方法です。

別で用意されているEXCELシートに必要事項を入力したデータをアップロードすることで、

難しい計算をプログラムが実行してくれます。

 

プログラムにアップロードするEXCELシートも、WEB上からダウンロードできます。

詳細版外皮計算プログラムの入力シート

出典:住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム

住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム – プログラム (lowenergy.jp)

ページ内にある「住宅・住戸の外皮性能 計算条件入力シート Ver.3.4.0」が、

画像にあるEXCELシートの元データとなります。

この計算方法の特徴は、2つあります。

計算結果が正確

計算に必要な様々な情報を細かく入力をするため、

計算結果は正確な値となります。

「日除け効果係数」等、外皮性能を評価するための指標も、

EXCELシートの中で入力することができます。

シートの入力が面倒

計算結果が正確な値となる一方で、必要事項の入力が面倒な側面もあります。

特に、計算に慣れていない方とっては、分かりづらい入力項目が多く、

正しい情報を入力するためには、扱いが難しい計算方法となります。

EXCELシートを活用した計算(オススメ度:★★★)

EXCEL外皮計算シート

出典:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

住宅の外皮平均熱貫流率及び平均日射熱取得率(冷房期・暖房期)計算書 (hyoukakyoukai.or.jp) 】

EXCELのシート内で外皮性能を計算できる方法です。

シート内に必要事項を入力することで、

難しい計算をEXCELが実行してくれます。

 

EXCELシートは、住宅性能評価・表示協会のホームページからダウンロードできます。

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出典:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

住宅の外皮平均熱貫流率及び平均日射熱取得率(冷房期・暖房期)計算書 (hyoukakyoukai.or.jp) 】

上の画像の内、「木造戸建て住宅(標準入力法)Ver2.4」というのが、

必要事項を入力するためのEXCELシートになります。

この計算方法の特徴は、3つあります。

計算結果が正確

WEBプログラムを活用した計算方法ほどではないですが、

正確な計算結果を得ることができます。

日除けの効果について、WEBプログラム活用に比べて、

入力情報が簡易的であることが理由となっています。

入力項目が比較的分かりやすい

WEBプログラムを活用した計算方法に比べ、

入力項目が分かりやすいことが大きな特徴です。

  • 方位別で窓や外壁の面積を入力できる
  • 計算に必要な寸法を図示している
  • 覚えるルールや入力事項が比較的少ない

このような特徴から、EXCELシートへの入力も比較的分かりやすくなっています。

別途、熱貫流率の計算が必要

EXCEL内の入力事項の中に、「熱貫流率」という指標があります。

これは、”熱の逃げやすさ”を数値に表したものになります。

この「熱貫流率」は、別途で計算をする必要があります。

様々な計算方法がありますが、オススメは「面積比率を用いた計算方法」です。

面積比率法

出典:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

住宅の外皮平均熱貫流率及び平均日射熱取得率(冷房期・暖房期)計算書 (hyoukakyoukai.or.jp) 】

別途計算で算定した熱貫流率を、

外皮性能のEXCELシートに入力する流れとなります。

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熱貫流率とは

WEBプログラムを活用した簡易計算(オススメ度:★☆☆)

WEBプログラムの中で外皮性能を計算する方法です。

WEB上のプログラムの中に必要事項を入力するだけで、

プログラムが外皮性能を計算してくれます。

一エネ計算プログラム

出典:エネルギー消費性能計算プログラム

https://house.app.lowenergy.jp/#/select 】

使用承諾条件に同意することで、WEBプログラムを使用することができます。

特徴は3つあります。

計算結果は大まかとなる

WEBプログラム上では、最低限必要な項目のみを入力するため、

計算結果は大まかな値となります。

  • 各部分の外皮面積
  • 窓の面積

といった、他の計算方法では入力が必要な項目は、

この計算方法において入力不要となります。

これらの項目は、プログラムの中で大まかに数値が設定されます。

入力事項が少ない

紹介する計算方法の中で、最も入力事項が少ないです。

主な入力項目は、以下のとおりです。

  • 外壁等の熱貫流率
  • 窓の熱貫流率・日射熱取得率

「EXCELシートを活用した計算方法」で紹介した、

熱貫流率のシートさえ作成すれば、簡単に外皮性能を評価することができます。

手続きに使用可能か確認が必要

外皮面積の入力が不要である等、入力事項が少ないため、

長期優良住宅等の手続きに使用できないと考える審査機関があるようです。

高い外皮性能が必要となる申請に活用する際は、

事前に審査機関に確認することを推奨します。

まとめ

住宅の外皮性能を計算する方法についてまとめました。

  • 外皮性能の計算方法は3つある
  • WEBプログラムを活用した詳細計算は、シートへの入力が面倒
  • EXCELを活用した詳細計算は、比較的わかりやすいオススメの計算方法
  • WEBプログラムを活用した簡易計算は、簡易だが手続きで使用できない可能性がある

外皮性能の計算方法を理解し、様々な手続きに活用しましょう。

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  • 戸建住宅(外皮計算・一次エネ計算):6万円~
  • 共同住宅(外皮計算):5万円~
  • 非住宅(工場・倉庫):4万円~ ※モデル建物法、規模により変動
  • 非住宅(事務所・物販店舗等):6万円~ ※モデル建物法、規模により変動
  • 非住宅(病院・福祉施設等):7万円~ ※モデル建物法、規模により変動

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住宅の外皮性能計算方法
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